耕作放棄地再生事業の完成地域視察報告
峡北地域の農村・農業振興について
儲かる農業の実現→担い手の確保→農村集落の活性化
儲かる農業の実現:地産地消の推進
・直売所の充実と拡大
農業で儲かるためには、消費者に届く手段すなわちインフラの整備を優先すべきと考えます。道の駅や観光施設など以外でも農産物販売を実行できる新しい環境整備が望まれています。
・地元観光業者への安定供給
地元のホテルやペンションなどは、地域性に特化した食の提供がこれからの観光客に訴求すべき商品であると考えられています。地産地消を推進してゆくには今まで以上に農業のシステム化が必要になってきます。計画的な生産計画とその消費まで個人では出来ない総合的なプロジェクトが必要です。
・学校給食への提供
食の安全や食育を通して次世代の子供たちが健康に、そして地域の産業に興味を持って成長してもらいたい。地元の農産物がどのように作られ収穫されているのか学び、食べる事が大切だと考えています。
・地元食材での個性的商品の開発
山梨県ならではの食材で新しい食べ方提案をしたり、おみやげ品としての開発を進める事で話題性をアピール。常に情報を発信してゆく姿勢が大切だと考えています。
担い手の確保:企業の農業参入の推進
・川下である食品加工、観光、医療関係企業の参入促進
農地の活性化には「人」が欠かせません。農作物を加工する会社や観光事業、医療関係を展開する企業など農作物を各企業の目的にあわせて独自に農業を行える環境づくりが必要と考えています。そうする事で企業から派遣される専門知識を持った人々が地域に密着してゆくはずです。
・耕作放棄地の解消
高齢化などで耕作放棄される土地を有効活用するための施策が求められています。地産地消を地域ぐるみでアピール、商品化するには現在のままでは安定供給できません。地域の土地を総合活用する新たな取り組みが必要です。
・農村集落の崩壊防止
近年話題となっている「限界集落」。多くは高齢化に加え交通手段など生活環境の整備が問題になっていると考えています。儲かる農業を実現しより多くの人々が地域に参入してもらえる対策が急がれます。
③伝統的農村風景の保全推進
・都市住民の集客促進
昔ながらの農村風景は都会に暮らす人々には「癒し」や「夢」などそれぞれの思いを募らせる物があります。実際に憧れて脱サラし、農業をはじめる人々も増えてきました。また、旅行を通じて疑似体験したり風景を楽しんだりしています。心の健康には欠かせないこの魅力をアピールするべきだと考えています。
・外国人観光客の誘致増大
四季折々に美しい八ヶ岳、その中に活きる伝統や文化。日本の良さは「都会や最先端技術」だけではありません。「風景」や「旬」自然そのものを生活に活かし楽しむ感性が最も魅力的ではないかと思っています。魅力的な日本を世界に紹介していきたいと考えています。